勝手に三日坊主日記ver.2・・・日々思ったことなど適当に。 日本映画と音楽が好き。









上橋菜穂子「流れ行く者 守り人短編集」(2013年10月10日 木曜日 21時07分)

上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズ、バルサが10代の頃を描いた短編集。

流れ行く者: 守り人短編集 (新潮文庫)

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短編集ではあるんだけど、一連の流れとしては、
バルサがヨゴからロタへ行って、またヨゴに戻ってくるまでを描いた
連作短編っぽい感じもあるかな。
そしてどれも、大人の悲しみみたいなものを感じた。
1話ずつちょこっと感想。

浮き籾

笛を吹いたり、酒を飲んだりして、まっとうな仕事に付かず生きてきた末に
無残な死に方をした、オンザという男が、山犬に憑りついたという噂が流れ、
その噂の真相を突き止めようとするタンダとバルサの話。
お姉さんの嫁入りの飾り帯を買うと勇んで出て行ったきり
ずっとお姉さんと会うことができなかったオンザの想いが溢れてくる
最後が切なかった。
稲刈りのシーンとか、バルサが村の人たちの心に触れて
ほっこりあったかくなるようなエピソードもあって、
バルサの違う一面を見られたようで面白かった。

ラフラ<賭事師>

ススットというゲームの流れを裏であやつっているラフラという賭事師の話。
この話に出てくるラフラは、アズノという老女。
ススットには、短いススットと長いススットがあって、
アズノは、お金をかけた短いススットの勝負をあやつっている一方で、
50年もの間お金をかけずに行っている長いススットがあって、
それを楽しみにしている。
その、50年も続けていたススットが、思いがけない形で終わってしまう、
これまた切ない話だった。
最後の勝負を公開にするという話を、なんとか断ることはできなかったのかな、
と思ってしまうけど、
ラフラの本当の姿をターカヌに見せることもアズノには必要なことだったのかな・・・。
なんかもう、これでおしまいだということが悲しい。

流れ行く者

バルサは命のやり取りをする者なのだということを改めて考えさせられる話。
13歳になったバルサを、どういう道に進ませればいいのか、
ジグロが一番悩んだ時期なのだろう、ということも伝わってくる。
初めて人を刺したバルサを必死に抱きしめるジグロがこれまた切ない。
そして、護衛士というのは、依頼人のためにいくら命を張っても、
結局はお金だけの世界で、役に立たなくなればそれで終わりなのだということを
改めて思い知らされる話でもあった。

寒のふるまい

戻ってきたバルサたちをタンダが迎える話。
タンダのわくわくする気持ちが伝わってくる話だけど、
この後、再会したタンダとバルサはどうなったのか気になる。
初めて人を刺して帰ってくるわけだからね・・・。

こっちもいいけど、もうすぐ「獣の奏者」シリーズの番外編が文庫で出るんだよね。
そっちがめっちゃ楽しみ~。







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